百々新氏・博報堂講演会

更新日:2018/02/06

先日、写真学科では百々新さんが来校され講演会をしてくださりました。
その様子をお伝えします。

百々新さんは、写真学科の前学科長を務められていた百々武先生のお兄様で、現在は株式会社博報堂プロダクツフォトクリエイティブにてフォトグラファーをされています。
講演会ではまず博報堂プロダクツフォトクリエイティブに纏わるカメラマン、そして広告業界のお話と、その後百々新さん自身の作品のお話の二部構成になっていました。

まず広告業界のお話では、業界の成り立ちなどをプロジェクターで投影した表を使って説明して頂きました。
制作会社とクライアントの関係、カメラマンが実際に仕事を受け、打ち合わせを挟みながら撮影に至るまでの流れなどを細く説明してくださり、とても分かりやすい内容になっていました。
カメラマンとは情報を定着させる仕事であり、様々な状況においての取捨選択や表現のテクニックを使って、それを成し遂げていく人がプロフェッショナルであるというお言葉も頂きました。
博報堂プロダクツフォトクリエイティブのカメラマンが目指すものは圧倒的「質」であり、その信条のもと働くことがより新しいものを作っていく原動力になるそうです。

その後は、百々新さんの作品についてのお話となり、最初に「上海の流儀」という作品を見せて頂きました。



「上海の流儀」は百々新さんが19歳から約7年間の歳月の中で撮影された作品で、当時発展途上にあった上海の街の中で、自身の知らない世界をどう見るか、何故自分は上海を撮るのか等、多くの事を考えながら撮影を行っていたそうです。
人口1300万人という巨大都市の中で、たくさんの刺激を受けながら撮影を行っていく事は、百々新さんにとって現在にも繋がるとても有意義な時間だったそうです。

その次には「対岸」という作品もお見せ頂き、とても細く説明して頂きました。

「対岸」は前作の「上海の流儀」を制作されてから12年間の間を空けて撮られたものであり、コマーシャルの世界で日々お仕事をされながら、しかし自分の写真の濃度が上がっていかない事を悩んだ百々新さんが、もう一度原点に立ち戻るために撮影された作品です。
ロシア、アゼルバイジャン、カザフスタン、トルクメニスタン、イランと5ヵ国を周りカスピ海沿岸の町を訪れ、それぞれの土地の風土と人の営みを撮られたものでした。

最後に見せてもらった作品は、京都を舞台に撮影された「鬼にも福にも-もうひとつの京都」というもので、コマーシャルの仕事の合間に訪れ、京都の各地を周りながら撮影を行いまとめられたそうです。

何かを絶対に撮らなけれならない、誰かに会わなければならない、そういった括りを除き出会ったものの中から何かを見せるというスタンスで撮られたそうです。京都という括りが大事なのではなく、日常性や何を選択しどう生きるかを考えるきっかけにしたいと思い制作されたものだそうです。


最後には学生たちの質疑応答も行われ、たくさんの質問に答えて頂きました。
広告業界の第一戦で活躍し、自身の作品作りも精力的に行う百々新さんの姿はとてもかっこ良く、学生たちも多くのことが学べる講演会だったと思います。

百々新さん、長時間に及ぶお話、ありがとうございました!
以上、講演会の様子をお伝えしました。

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